でろぐ

でぐちのブログ略して「でろぐ」

トクサツガガガが最高に面白かった。ありがとうエマージェイソン。

先日最終回を迎えたNHKのドラマ10「トクサツガガガ」を夢中でみていたでぐちです。

この番組がすごく面白くて、ヲタクの心理描写に共感する部分が多く楽しんでみていました。
トクサツガガガが最終回を迎えたので、感想的なものを書いておこうと思います。

大事なことは特撮が教えてくれる

まず、この番組を見はじめて最初に「ほんまそれな」と思ったのがこのセリフ。
僕はフィギュアとかの収集はしないタイプの特ヲタで、ストーリーや演出重視で特撮をみていますが、主人公が言うように特撮には人生を豊かにするヒントが数多く埋め込まれており、特撮を見ておけば人生が豊かになると思っている人です。
特撮番組は基本的に子供が対象なので、子供が成長する過程で大事にしないといけない人生の骨格的なテーマを取扱うことが多々あります。
そのため、非常に多くの気付きがあり、色々と考えさせられることもあります。
大人になった今、改めて考える必要があるテーマなどにも出会えるので、まさに大事なことは特撮が教えてくれると思います。

最終回のエマージェイソンの名言

今回、シーズン1(シーズン2があるという期待を込めてあえてこの表記)の最終回で、主人公が特ヲタになったきっかけの作品「エマージェイソン」の最終回の話を見ることができます。
エマージェイソン自体は始まった当初から出ていましたが、ストーリーの中では特撮パートのメインはリアタイで見ることができるジュウショウワンという設定だったので、エマージェイソンにフォーカスが当たると思いませんでした。
この辺も特撮作品にありがちな伏線回収だったわけです。素晴らしい。
で、このエマージェイソンが最終回で子どもたちに対して強烈なメッセージを残します。
「データは失われても、みんなを好きな気持は、消えてなくなるわけじゃない!」
「何かのきっかけあれば何度でも思い出す」
「きっと僕らはまた会おう!」
見ていて僕も泣けてきました。
というのも、特撮作品って成長する過程で一時的に離れることって結構あると思います。僕もそうでした。
でも、何かのきっかけで子供の頃に見ていた事を思い出し、懐かしさに似た感情が蘇ることというのはあって、その時のなんとも言えない心って、かけがえがないなと思うんです。
このあとに続く「好きなものは好き」という感情もそうですが、エマージェイソンの言葉はこの部分をえぐってきますね。

好きなものは誰にも奪えないよ

最終回の話ばかりになってますが、最終回で主人公は友達の小学生「ダミアン」に嘘つき呼ばわりされます。
そのへんはまあ仕方ないかなと思うわけですが、それでも主人公がダミアンに対して「私はジュウショウワンに諦めないってことを教えてもらったよ。ダミアンはどう?」という投げかけに続いて、「好きなものは誰にも奪えないよ」と言ったわけです。
この言葉の強さ。
なんと言っていいかわからないくらい素晴らしい。
この作品で主人公は幼少期に女の子らしい趣味を強制され、「テレビきっずやきいも事件」のようなトラウマになりそうな過去があるわけです。
そんな時代を経て、今なお特ヲタであり続けるのはやはり「特撮が好き」ということが原動力になっているのは間違いないんです。
そういう感情を、過去をふまえた上で、子供に対して伝えるメッセージで、これは最高やなと思うわけです。

人の好きなものを否定してはいけない。

この番組を通してあったメッセージは結構あると思っていますが、個人的に大事にしたいなと感じたメッセージは「人の好きなものを否定してはいけない」ということでした。
人間誰しも好きなものってあり、僕の場合は特撮が好き、ポケモンが好きなどの感情がありますが、人によっては旅行が好きだったり、海外ドラマが好きだったり、料理が好きだったりするわけです。
で、旅行が好きな人に「旅行とか金の無駄、あんなのはバカのすること」とか言ったりすれば、その人は悲しくなりますし怒りもするでしょう。
子供の頃、「自分がされて嫌なことは人にしない」と教わりませんでしたか。
人の趣味を否定するということは、自分の趣味を否定されたと考えてみたら、それがどれだけだめなことなのかは子供でも分かります。
確かに、「大人になっても子供用の番組を見るなんて」ということをいいたくなる気持ちも分からなくもないですが、それって自分が逆の立場で自分の好きなものに対して投げかけられる言葉だった場合、どう思うんでしょう。
人のことを尊重するというのは、人の趣味も尊重することで、否定することではないと思うんですよね。
僕も趣味が主に子供用のコンテンツなので、偏見に満ちた言葉を投げかけられたこともありましたが、だからこそ人の趣味を否定するようなことをいうのはよくないと思っています。
この作品を見て、改めて、強く、そう思いました。

というわけで、すごく面白い番組でした。まだ語れることはだいぶありますが、長くなりすぎるのでこのへんでw

ぜひシーズン2をお願いしたい。ぜひ。