でろぐ

でぐちのブログ略して「でろぐ」

脛骨・腓骨 骨折記録(入院編)

今回人生初めての骨折をしたので、備忘録的にまとめてみた。
ひとまず入院中の分。長いです。

2015.4.8(骨折1日目)

4月に入ってひどい風邪をひいてしまい、花見にも行くことができなかったので仕事休みの日に一人で電車に乗って吉野山へ。

あいにくの雨だったけど昼からは止むという予報。でも昼を過ぎてもすっきりしない天気だった…。 駅についてバスを乗り継いで奥千本まで登ったけどなにも見えず。 とりあえず下まで徒歩で降りることにして歩いていると、横に敷いてあった溝の金属のフタにいきなり滑ってすっ転んでしまった。

「うわ…恥ずかしい」と思いながら立ち上がろうとすると、右足に今まで味わったことのない痛みが。 すぐ治まるんだろうかとしばらく倒れていると、周りにいた人に「大丈夫!?立てる?あれ、足が変だけど」と言われ改めて自分の右足を見て血の気が引いてしまった。

ふくらはぎの途中がズボンの上から見て凹んでるし足の向きがおかしい。 話す元気はなんとかあるけど、寒気がしてしばらく震えていた。

ちょうど展望台が近かったので、そこにある売店のお姉さんを周りの人が呼んでくれて毛布をかけてくれたりした。 一応携帯の電波がはいったので、自分で119に電話。 年齢や状態などを話して、売店のお姉さんに代わって場所などを説明してもらい救急車にきてもらうことになった。
天気が悪くてもそれなりに観光客がいるので、山を登ってくるのに30分はかかるらしい。
あと30分この状態か…と思いつつも数人の方が一緒に待っててくれたので、本当に申し訳なかったけど一人で倒れてるはめにならなくてよかった。

結局40分くらい経ってから救急車がきた。 体をがっつり固定できるストレッチャーみたいなのに乗せられたけど、頭の位置がおかしかったのか固いものがずっと当たって痛かったw
救急車に載せられるときは、世話してもらった人たちにすごく感謝してるのに何もできないのがもどかしく、ずっと「すいませんでした!ありがとうございます!」と言うくらいしかできなかった。

30分くらいひたすら山を下ってふもとの吉野病院に到着。
転んだ時に夫には連絡を入れていたけど、救急車の隊員さんに連絡を入れてもらって夫に来てもらうことになった。 病院に到着してすぐレントゲン。
右足脛骨と腓骨の、ちょうど弁慶の泣き所らへんがぽっきり折れていた。

レントゲン

「これは手術やね、紹介状書くから地元の病院でなるべく早く診察受けて」
(えっこの状態でどうやって帰るの…!)
と思ったけど、ギプスを巻いてくれるらしい。
ギプスは膝の上まで固定なので、履いてたズボンが履けずに困ったけどオペ着のズボンを貸してくれた。 固定してるとはいえ動くと痛いので、半泣きになりながら車に乗って自宅まで帰った。

足

膝が曲がらないので横向き。

無事自宅に着いたけど家の中でも自由に動けないので、ずっとソファに転がっててその日はそのまま就寝。

2015.4.9(骨折2日目)

朝イチで地元の病院の整形外科を受診。
まず昨日撮ったレントゲンを見て折れてる箇所はもとより、その下の骨もひびが入っていてそれが足首の関節にかかっているのがややこしいと説明を受けた。
とりあえず骨折が関節にからむと面倒らしい。
ギプスをいったんとって腫れの様子を見てもらい、腫れがひけば4日後の13日、その日が無理なら16日に手術することに決定。
その場で入院が決まり、またレントゲン、CT、血液検査などを受けて病棟に案内された。
さっそくお昼ご飯がでたけど、まだ薄味になれてなくてまずい…。ほとんど残したような気がする。
そしてこの時はまだ3週間も入院することになるとは思ってもなかった。

2015.4.10(骨折3日目)

初日の夜は夜中同じ部屋の人がナースコールを押しまくりなのと、ギプスで足が重いのとでよく眠れなかった。
朝になってうとうとしてたらいきなりレントゲン室へ連れて行かれ、夕方くらいに主治医が撮ったレントゲンを持ってきて今後の説明を受けた。
骨が短くなってる(?)とかで手術前に牽引しようかとのこと。

入院してから同じような骨折をした人のブログなどを読みあさっていたのだが、何回か見かけた牽引という文字。
踵の骨に穴をあけてワイヤーを通し引っ張られるとかで、これだけは絶対にやりたくないと思っていたのに…。
そして手術の日は13日ではなく結局16日になりそう。

病棟に洗髪台があったので、その日は久しぶりに髪を洗った。

2015.4.11(骨折4日目)

暇なのでオンデマンドでサッカーなどを見ていたら、auから通信速度制限が迫ってるよとのメール。
月末までまだまだあるし、これから牽引でさらに動けなくなるのでそれは困ると思い早急にレンタルWi-Fiを手配した。
無制限で使えるのがWiMAXだけだったけど、窓際じゃないと入りづらいという話をよく聞くので、看護師さんにだめもとで窓際のベッドに移動したいとお願いしてみたw(結局牽引の日から窓際に移れることになった)

2015.4.12(骨折5日目)

夫も同席して主治医から手術の説明を受けた。
13日から3日間牽引して、16日のお昼くらいに手術することに決定。骨に金属の棒を入れる髄内釘固定というものだそうだ。

2015.4.13(骨折6日目)

13日の午前中に数人の看護師さんたちがやってきて、ベッドごと看護師の詰所へ運ばれた。 とうとう牽引の処置をするらしい。まずはギプスを外して、右足を台の上に乗せられるときに骨折箇所が動いて痛すぎて悶絶。
踵に打たれた麻酔がとんでもなく痛かった…。
怖くて見てないけど手動のドリルみたいなので踵に穴を開けられ、ワイヤーを通して2kgのおもりをセットして終了。
踵は違和感があるけど、骨折箇所は正しい位置になっているからかそんなに痛くない。 牽引している間、こどもたちのお見舞いはおもりを引っ張られたら怖いので手術が終わるまで来てもらわないことにした。

カレー

奥の方で盛り上がっているのが釣り上げられてる右足。 布団などがかからないようにドーム型の枠が載せられてる。 ベッドの頭はあげられるけど、角度をつけすぎると足がずれそうになる。 ご飯は食べづらい。

ほぼずっと仰向け、トイレもベッドの上という生活が3日ちょっと続いて一番つらかった。

2015.4.14(骨折7日目)

レントゲン技師さんが、ポータブルのX線撮影装置を転がしてやってきた。
便利なものがあるんだなと思った反面、大部屋なのに他の患者さんも放射線浴びないんだろうかとちょっと気になった。

しばらくしたらベテラン看護師と、4月からの新人看護師がぞろぞろやってきて「今新人さんの研修中だから牽引の説明させてね」と。
10人くらいに凝視されていろいろ説明されて恥ずかしかったw

昼過ぎくらいに主治医がやってきて、まだ骨がずれてるみたいやからおもりを重くするねと言って3kgのおもりになった。

レントゲン

下の方、踵に銅線が刺さってる。

2015.4.15(骨折8日目)

夜中にサッカーの試合を見ていたので、日中は寝たり起きたりを繰り返していた。 この日の夕食を最後に手術が終わるまで絶食。

2015.4.16(骨折9日目)

脱水予防のため9時までにイオン飲料125ml×4本を飲んでねとのこと。
一気に飲んでお腹がたぷたぷになった。

アルジネートウォーター

OS-1みたいな味だった。

それから絶飲食のため昼過ぎまでボーッとしていた。

13時半に看護師さんが来てベッドごと手術室へ。 頭になにか被せられて、心電図を付けられて、麻酔の点滴の針を刺されてすぐに意識がなくなっていた。

「終わりましたよ〜」と起こされて手術室から出されると夫の顔が見えたけど、自分開催のセミナーがあるとかですぐに消えた。
看護師さんが夫がすごい勢いで帰っていったのでちょっとびっくりしていた気がする。
手術は3時間くらいって聞いていたけど、結局4時間半かかっていた。
吐き気はするし、喉に管を入れられていたから痛いし、喉は乾いてるし、息苦しいわでしばらく苦しかった。 同じ部屋の人は呼吸が激しすぎてうるさかったと思う。

しばらくしたら落ち着いて、22時くらいに看護師さんがパンとジュースを持ってきてくれた。 すごい喉が乾いていたのでジュースがめちゃ美味しい…。

それから足の麻酔が切れてきて痛みがでてきた。 ロキソニンをもらっても全然効いてる気がしない。 なんとか寝ようとするけど寝られない。 飲む痛み止めは6時間空けないとダメだというので、座薬を入れてもらう。 明け方になってやっと落ち着いて少し眠れた。

2015.4.17(骨折10日目)

起きて改めて自分の足を見ると、パンッパンに腫れて全体が紫色だった。
ベッドにいるときは氷嚢を置いて常にアイシングしている状態。
いきなりリハビリが始まる。最初のほうはマッサージのような感じだったけど、スクワットみたいなのもさせられた。
足首がほとんど動かなくなっていた。
ひざは思ったより曲がる。
まだ痛みはあるけど、トイレに自分でいけるようになったのはうれしい。
5月14日までは免荷(右足に体重をまったくかけられない)。

レントゲン

手術直後のレントゲン。 腓骨は折れたまま放置のようだ。

2015.4.18(骨折11日目)

まだ腫れと痛みは引かない。 痛みで朝までぐっすり眠れない。
松葉杖の練習を始めた。 足首の動きはまだまだ固かった。

2015.4.19〜22(骨折12〜15日目)

ぼちぼち座ってられるようになったので、PCを持ち込んで仕事をするようにした。
お昼を食べて昼寝、夕方リハビリという生活がしばらく続く。
たまに友人がお見舞いに来てくれた。
腫れはだいぶひいてきている。

2015.4.23(骨折16日目)

骨がくっつくのが早くなるというセーフスという機械で、超音波治療を始めた。
患部に超音波用ジェルをつけて巻いて20分放置するだけなので、痛みもなにもない。
松葉杖は慣れてきたけど、階段だけうまくいかない。

2015.4.24(骨折17日目)

膝の傷口以外の箇所を抜糸した。

2015.4.25(骨折18日目)

17日ぶりのシャワー。 足に体重をかけられないので、寝たきりの人の浴室にストレッチャーで連れていかれた。

2015.4.26〜28(骨折19〜21日目)

かなり元気になってきて入院生活も限界になってきたので、先生に退院できないか聞いてみた。
29日の外出で問題なさそうであれば、30日に退院してもいいよとの事。
帝人の人がきて自分用のセーフスをレンタルした。
3ヶ月で3割負担で15000円。高額療養費に含まれるので退院時の窓口の支払金額は変わらないみたい。

退院に向けて自宅でできるリハビリ方法を聞いてみた。
足上げの筋力トレーニングとか、指で下に敷いたタオルを寄せるタオルギャザーとか。
指は動いていたけど、タオルを寄せようとするとアキレス腱のあたりがものすごく痛くなる。
これからは気づいた時になるべく指をしっかり動かすようにした。

退院に向けて夫に社会福祉協議会で車椅子を借りてきてもらう(一日30円)。

2015.4.29(骨折22日目)

3週間ぶりの外出。 久しぶりに家に帰ってきた。
予め購入しておいたキャスター椅子のおかげで室内の移動はほぼ問題なさそうで安心。
長男がサッカーの試合だったので車椅子で見に行った。 が、風が強すぎて寒かったので途中で帰ってきた。
長男が帰宅してから回転寿司を食べに行って18時に病院に戻る。  

2015.4.30(骨折23日目・術後14日目)

退院前にリハビリを受ける。
先生に傷口に貼っていたテープを剥がしてもらって、次の診察の説明を受けた。
自宅で椅子に座るときは右足を浮かしたりしないで、床にちゃんとつけてねとのこと。
あまり慎重になりすぎるといざ歩くときに感覚がわからなくなるらしい。
会計時は事前に高額療養費の申請をしていたので、10万ちょっとの支払いで済んだ。

帰宅して家が汚かったので、近所の母を呼んで掃除機をかけてもらったりした。
掃除くらいいつでも来るよと言ってくれたので心強い。 久々にご飯を作ったりしてずっと座っていたら、さっそく足が浮腫んできたので横になった。
この日で術後ちょうど2週間。
以前の生活に戻るのはまだ時間がかかりそうだけど、やっぱり家は落ち着く。