でろぐ

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ドットコーダー セッション5「ワイワイガヤガヤアクセシビリティ」に参加してきたよ!

昨日は何回か参加させていただいているイベント ドットコーダーのセッション5である「ワイワイガヤガヤアクセシビリティ」に参加してきました。 ドットコーダー セッション5 ワイワイガヤガヤアクセシビリティ

今回のテーマはアクセシビリティ。 (アクセシビリティってなにっていう人はまずこのページを見てください) 僕は ・普段サイトを制作する場合についつい忘れがちな音声読み上げブラウザなどの最適化などを少しまじめに考えよう! ・知らないことも多いのでこの機会に知識を得よう! ・セミナーに参加することで意識を高く持っていこう! という目的で参加することにしました。 ドットコーダーは何回か参加させてもらってるんですが、毎回新しい発見・知識の獲得と自己の反省点の洗い出し、そしてモチベーションアップにものすごく役に立っています。 なので毎回素晴らしいのですが、今回も素晴らしかったです。 自分の復習の意味もかねまして少し紹介させてもらおうと思います。

●最初のセッション:ACRIプロジェクトの持田さんのプレゼン。 アクセシビリティについての基礎的な部分から現在の状況などをさらっと紹介してくれました。 細かい事は色々ありましたが印象深かったのは

・一生懸命作ったWebサイトが使えない人がいるかもしれない場合がある ・そしてその一生懸命作ったWebサイトで人が苦しむ事があるっていうのは悲しくないですか?

ということ。 いわれてみれば確かにそのとおりで、自分が作ったもの(どんなものにせよ世間に公開しているもの)は使ってもらってこそ意味があるものです。 見ることが出来ないというのは悲しいですし、ましてや人に対して苦痛を与えるものであって欲しくはないなと思います。 セッションを聞いて思ったのは、人に対する思いやりや優しさのようなプラスの感情がベースでアクセシビリティという考え方を使えば世界はもっと幸せになれるのでは?という事。 なんにせよまずは気持ちからというのはシンプルですがとても重要なことですし。

●みるくさんのセッション 音声読み上げブラウザ「NetReader」で実際に読み上げてみるというもの。 途中機器トラブルで進行が止まったりしましたが、実際の読み上げブラウザをが動作しているところを見るのが初めてだったので新鮮でした。 細かい点ですが以下のようなポイントを気をつけようと思いました。

・スペースの使い方 「期 間」と「期間」では読まれ方が違う「期(き) 間(あいだ)」と「期間(きかん)」とスペースを空けることで単語として認識しなくなる。 よく指示書とかのワードで文字間調整を行う場合に「期 間」のようにスペース付きで指示来る場合があるけどこれには注意しないと。 どうしてもその見た目を再現したいのであればCSSを当てて対応するとかしたほうがいい。

・時間の表現方法 例えば00:00でなく0時0分にしたほうが読み上げの時に時間であるということが分かりやすい。 細かいことですが分かりやすいにこしたことはないっていう話。

●あらたさんのセッション キャプションに関するお話。 例えば動画の字幕をテキスト化することで次のようなメリットがある。 ・アクセスアップに繋がる(テキストデータをGoogleがインデックスすれば検索エンジンからのアクセスアップに繋がる) ・認知の向上に繋がる(日本人が英語の発音だけでなく字幕があることでよりその言葉を理解する事ができるようになるような感じ)

これはかなり面白いことでとてもGoogleらしいというか発想が素敵でした。GoogleはYoutubeのコンテンツである動画をよりインデックスさせやすくするため動画データをテキストデータに書き起こし、インデックス化させやすくするということに力を入れているそうです。 ユーザーからすると目的のコンテンツを動画で見ることも出来ますし、字幕があればより深い認知に繋げる事もできます。 また、動画を見ようとするとそれなりに「まとまった時間」を費やす必要がありますがテキスト化された情報であれば「途中まで読んであとから読む」という動作もしやすいというのも大きなポイントです。 現在の動画に字幕をつけるサービス「CaptionTube」を使えばテキストデータ化した動画コンテンツを作ることもできるようです。今度やってみようと思います。

また、そのキャプションまわりで面白い話がHTML5でのキャプションの実装についてのお話。 現在策定中のHTML5の新要素でtrack要素という要素を儲けキャプションを定義付けするという話。 これが実現できればキャプションであると言う事が仕様として決められるのでおもしろいなーて思うのですがまだ仕様書もなくブラウザ未対応という事で今後に期待ということらしいです。個人的に是非実現して欲しいです。

セッションはこんな感じでして、あとは各テーブルブロックごとに今回のセッションを聞いてどう感じたかをグループディスカッション形式で話し合いました。 ここからがある意味ワイワイガヤガヤアクセシビリティですねw 僕のいるテーブルでもああでもないこうでもないと色々話をしました。 普段アクセシビリティに関しての題材のみでディスカッションを行うと言う事はまずないのでその時点でかなり新鮮です。 いろいろな人の話・考え方を聞くと脳が活性化されてとっても刺激的でいい感じでした。 聞いたことを話し合うことでさっき聞いた内容をより深く脳に刻みつけることもできて一石二鳥です。

そして最後に各テーブルごとに質問を発表しました。 僕が個人的にいいと感じたのは

・機種依存文字について ・実際どこまでやればいいの?

の2点。 まず機種依存文字は対応するべきなのかと言う事ですがそもそも機種依存をしている段階でアクセシビリティではないということ。 全くそのとおりで一部の環境でしか見れないということはそもそもの考え方から違うよねっていうことです。

そして実際に制作をしている僕らがどこまで対応するべきなのかと言う事に関しては「TPOに合わせてできるものから(優先順位の高いものから)やっていけばいいのでは?」 という事でした。そういわれても実際どうすればいいのかなというところに関しては「アクセシビリティの実践は、ワークフローへの組み込み」というスタンスで解決していくのがいい」というアドバイスでした。 確かに自分のワークフローにアクセシビリティチェックの項目を付け加えてしまえばいいと思いますし、かならずしもしなければならないと言うわけではなく時と状況に応じて「ここまではがんばろう」という自分の中での線引きをすればいいと思いましたのでさっそく今後は実践していこうと思います。 (僕の場合は個人なのでワークフローへの導入はかなりやりやすいんですがチームの場合は大変でしょうね。)

そんなわけでとても充実した3時間を過ごす事ができました。 今回参加したことで自分の中でのアクセシビリティに対する考え方は確実に変わったので、今後の制作物には少しづつでもできる範囲で今回のイベントで得た知識を組み込んでいけたらなと思っていますし、実践しようと思います。 そして次回以降のドットコーダーにも積極的に参加していこうと思います!